2005.05.30

フラフープならぬ笛フープ?

今回紹介する公開特許案は回すと音が鳴るフラフープです。

特開2004-329734 フラフープ

実は、回すと音が鳴るフラフープというのは色々あるらしいのです。
スピーカーと電子回路が搭載されたタイプのものや、フラフープに鈴がつけられているものなどなど
その中でもこの特許案のものは、フラフープの外側にリードを付けて、いわばフラフープを横笛にしてしまったものらしいです。
しかもフラフープは内部が幾つかの壁で仕切られていて、和音がでたり、あと、人間の腰が笛の空気穴をふさぐ/ふさがないの組み合わせによってメロディなんかも出せるようです。

僕はこういうアコースティックなおもちゃ楽器って好きです。
民芸店なんかにおもちゃの太鼓やら木琴やらが置いてあったりすると、
時間と人目を忘れて叩き続けることもよくあります。
非常にシンプルな構造の楽器であってもやはりその音の情報量というのは
デジタル楽器なんかよりも実は多かったりします。
微妙な叩く角度とか、叩き方とかで出てくる音は変わってくるし、
様々な成分の微妙に影響しあって、1つの音のようで実はハーモニーってゆうのか。
アコースティックな楽器にはそんな魅力があります。

自分でフラフープを回して出音を楽しんでみるというのも、もちろん一番まっとうな遊び方なのですが、
体力使って腰をクネラせた結果ピーヒョロロという情けない音がでるという見た感じのアホさ加減を活かして
パーティの罰ゲームなんかにも使えるかも知れません。
あるいは家庭の主婦が朝寝坊の夫を起こすときの定番といえば、
フライパンや鍋をボールで叩いて起こすというものですが、
今後はフラフープを使った縦笛という飛び道具が流行るかも知れませんね。

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2005.05.26

電波系の赤ちゃん生成装置?!

自分で特許案をひねり出して、出願したものを紹介したとしても、やはり考えるのに相当な時間が掛かってしまい萎えてしまいます。
そこで、他人が出願した特許をレビューして話のネタにでもしたいと思います。
僕がレビューする特許案の対象は、未だ「特許案」のもの。つまり権利化されていないものを中心に、比較的最近公開された音系のものを中心にしていきたいです。
音系はおそらく自分が一番詳しくレビューできる分野ですし、権利化されておらず、最近公開された特許案というものは、まだ出願されてそれほど年月が経過していない初々しいものだからです。なにしろ特許を権利化するのに何年も掛かる場合がありますから、権利化された特許は既に製品化されていたりして、特許案として取り上げるにはいささか後塵を期すきらいがあるからです。
レビューの方向性は決めていません。本当にハイテク凄いよ凄いよの賞賛パターンもありますし、電波系やそれに近い胡散臭さをかもし出す特許案の冷やかしネタ(正直すぎる例えですが、、)やら、メーカー系の特許案の辛口批評など、ケースバイケースで行こうかと思います。

そして、今回取り上げます。記念すべきターゲット第一号はコレ!

特開2003-061174
『骨伝導音声増幅拡声機器の腹部装着による使用方法および骨導音胎教システム』
どうもこんなタイトルからして、妊婦がお腹にスピーカー付きのベルトを巻いて、胎児に音楽なんかを聴かせるシステムのようですが、、

骨伝導音声増幅拡声機器の腹部装着による使用方法において、コンピューターを用いて、胎教向きの周波数音域の言語または音楽楽曲等の音源 を予め集約し、プログラム編集をしてデータベース化し、インターネット上のウェブサイトからダウンロードまたはソフトとして製造し、再生できる技術および骨伝導音声増幅拡声機器から構成されたことを特徴とする骨導音胎教システムである

どうやらインターネットで音楽なんかをダウンロードもできるようにしたいようです。
しかし胎教向きの周波数音域の言語というのは一体なんなのでしょうか、、、

骨伝導スピーカー 部を肌に密着して固定させる手段として、自在に伸縮する任意の素材を用いて、腹巻き状のベルトに縫製さし、さらにベルト中央部分に加工を施して小さな開口部を設形成製造し、妊婦が腹巻き状のベルトを装着する際には、予め中央部分に設けた開口部が腹部の正面に位置するようにし、骨伝導スピーカー を装着する際は、ベルトの開口部の部位に骨伝導スピーカー が引っ掛かるようにして固定使用できるように製造されたことを特徴とする骨伝導音声増幅拡声機器の腹部装着用具およびその装着方法である。
どうもこの文面を読むと、お腹の正面に胎児用のスピーカーを設置するようになっているようです。骨伝導スピーカーってそもそも骨格を通じて内耳に音声の振動を伝えるものですから、当然骨にスピーカーをあてがう必要があるかと思うのですが、、 腹だと分厚い皮下脂肪や、腹膜やら子宮やら、とてもやわらかい臓器を幾つも通過する必要があるので、 外部からの音響エネルギーの伝達効率はかなり低下すると思われます。 その分スピーカーと腹との接触面積を十分広くとる必要があって、且つスピーカーの重量を考えると、かなりの圧力を必要とすると思われます。 圧迫流産の危険性と天秤にかけてどのくらいの妊婦の方々が使ってくださるのやら、、
胎教技術として、携帯型の骨伝導音声増幅拡声機器を構成する骨伝導スピーカー 部分に、胎児が睡眠中か起きているかを判断できるセンサーを搭載させ、さらに起きていると判断した場合にのみ、自動的に音声を出せるようにしたことを特徴とする請求項1記載の骨伝導音声増幅拡声機器の腹部装着による使用方法である。
赤ちゃんが寝ているときは、音楽を流さない機能ももりこみたいようです。 こうしたセンサーをどのように実現するのかという議論はおいておいて、 胎児が起きている寝ているとはどういうことか?そういう定義の話がまず必要です。 たしかに赤ちゃんは殆ど寝ています。つーか出産後しばらくは目を開けることができないわけですから、 常に寝ているといって過言ではないでしょう!

!!
ということはもっとも効率的な胎教システムは何もしない!!
うーむ、このアイデアで僕も特許出願しようかな、、

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