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2004.12.17

テキストベースコミュニケーションの障壁#1

ネット上のコミュニケーションなんてものは、所詮は文字情報の送受信に過ぎない。
Aという人間が掲示板なり、ブログなりにしばらく何も書かなければ、Aは存在しないのも同じだ。
書いていない間に、Aには色々な出来事があるかもしれないし、
色々と感じたり考えていたりするわけで、
1週間ぶりにチャットを開始するときに、
「こんばんわ」と書いた瞬間でも、Aは1週間分の気持ちの変化の最終局面としてハイテンションなのかもしれないし、今にも泣き出しそうなのかもしれない。
しかし、Aの精神状態なんてものは、言葉に表さない限り、まったく知らされることはない。
「こんばんわ」と書いた直後に、忘年会の話題が流れていれば、暗い気持ちを盛り上げて、話に参加するかも知れないし、しばらく適当に話をあわせて、寝落ちを装いそそくさと回線を切断するかも知れない。
Aが怒り心頭でも、Aが後悔の念や、罪悪感にさいなまれていたとしても書き表さなければ全く分からない。

もちろんネットでなくても、言葉にしなければ伝わらないことや、言葉にしたとしても伝わらないことはいくらでもあるだろう。
しかしその時のシチュエーションや顔色や声のトーンなどから得られる情報量は凄く大きいため、話始める直前あたりで、大体話しの方向性というのは、分かるものだ。

ところで、現実の人間関係においても、自分の素直な気持ちを表現することが苦手で、感じていることを悟られまいと取り繕ったり、言葉を濁らせたりする人間に対して、テキストベースのコミュニケーションはどんなチャンスを提供するのだろうか。

何も提供しないだろう。単にログが流れるだけで、彼ら彼女らの気持ちは、存在しないも同然だからだ。
もっとも気持ちを隠し続けることに納得が行くのであれば、顔色を伺われることもない、まことにベンリな手段ではあるわけだが。

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